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カンボジアの教師の待遇改善が子供たちへもたらすもの

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ここ数年で大幅に改善されつつある教師の最低賃金ですが、来年の4月から更に好転するようです。

そこでカンボジアの教師の現状と、賃金アップがもたらすであろう子供達への影響をまとめてみました。

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カンボジアの地味な生活情報を日本一熱く語る、げん 改め けん がお届けします。

 

来年から教員の最低賃金が上昇

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2017年4月から、カンボジアで教師の最低賃金が現在の193ドルから230ドル(ボーナスは別途)に引き上げられるそうですね。

あわせてフンセン首相は2018年までに教師の最低賃金を250ドルまで引き上げると約束をしているそうですから、今後も徐々にではありますが教師の待遇が改善されることが期待されています。

思えば2013年の9月以前は教師の最低賃金はたったの50ドルで、縫製業などの単純労働者と同水準の給与しか得ていませんでした。

もちろん教員以外も最低賃金は上昇していますが、2017年の縫製業従事者の最低賃金が153ドルで合意されたことを考えると、教師という職業の重要性を給与面でも認められつつあるといえます。

このムーブメントの火付け役となったのは前回2013年の選挙時の救国党(CNPP)で、同党が「教師などを含む公務員給与の最低額を250ドルに引き上げる」と公約し支持率を上げたことは無関係ではないでしょう。

この流れを考えると、今回のフンセン首相の発表は次回の選挙をにらんだ政策のひとつでしょうから実行性は大いに期待できます。

 

まだまだ足りない教師の給与

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ここ数年の縫製業をはじめとするカンボジアの最低賃金の上昇には多少性急すぎると思っている僕ですが、今回の教師の賃金アップはとても好意的に受け止めています。

もしかして日本に住んでいる方にとっては「教師の給料が数年で50ドルから250ドルの5倍に上がった」と聞くと、「ちょっと優遇されすぎじゃない!?」と思うかもしれませんね。

しかしカンボジアに住んでみればわかりますが、いくらカンボジアとはいえ100ドル程度の給料では(特に都市部では)生活が成り立つわけがないのです。

では「いくらくらいあればいいか?」といえば難しいところですが、最低でも世帯収入で300ドル以上は欲しいところではないでしょうか。

つまり今回の賃金アップをした給与でも、(僕の感覚では)残業をしなければ家族を十分に養うことも難しい給与なわけですよ。

じゃあ「今まではどうやって生活していたの?」というと、教師の副業や不正など、ややこしい話になっていいくわけです。

 

未だに残る教師の副業や不正!?

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僕は孤児院の運営にも関わっているのですが、そこで先日、ちょっとした問題が起こりました。

孤児院の子供たちが大きくなるにあたり、何人かの子供に塾に行く必要が出てきたのですが…、教育費を支援してくれている日本の団体がその出費項目を見て「塾の費用は負担できない」となったわけです。

僕も日本人だからわかりますが、日本の発想で塾に行くのは「学校+α」の贅沢な出費ですよね。

ところがカンボジアではちょっと事情が違いまして、塾に行かなければ勉強しづらい特殊な事情があるのです。

といいますのも、カンボジアではほとんどの学校で午前午後の2部性をとっています。

一応日本と同じで小学校が6年間、中学校が3年間の合計9年間の義務教育があるわけですが、そもそも2部制なので実際の勉強の時間は約半分しかありません。

それだけなら周りの子供と同じ環境なので「仕方がない」となるのですが、ここで「教師の給与不足」と絡む次の問題が起こります。

先ほど述べた通り、先生は通常の授業だけでは生活が成り立ちませんから、多くの人が副業をします。

その副業というのが厄介なことに、先ほど述べた「塾」の存在となるのです。

たとえば午前中は「学校の先生」として通常の授業をしていた先生が、午後には「塾講師」として学校内で有料の授業をします。

この塾で行われる授業は午前中の授業の続きだったりするわけで、塾に行けない生徒は次の日には午後の(塾の)授業を飛ばした状態で勉強を再開せねばなりません。

これでは学校の授業だけで勉強についていくが難しくなるのは当然ですよね。

さらに先生にとって有料の塾は生活に必要な「収入源」ですから、塾に通う生徒が増えないといけません。

そこで塾に通う生徒に有利になるように、テストの範囲を教えたり、塾に通わない子供と差ができるように手心を加えるなんてことが起こりうるわけですよ。

 

やっぱり先生の待遇改善が必要

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こうした現状を初めて知った時、先生に対して怒りを覚えたことがありました。

しかし先生の給与や現状をしったとき、それが先生だけの問題ではないことも理解しました。

先生にも守るべき生活があり、家族がありますからね。

とはいえ、その影響を受けるのは塾の費用を払えない子供たち。

日本でも今は6人に1人の割合で貧困児童がいるといわれていますが、カンボジアでは更に深刻です。

そんな中、今回の先生の賃上げが子供達の環境改善につながることを期待しています。

 


【お知らせ】2016年9月26日〜10月16日までの3週間、毎週月曜日と金曜日の週2回更新とさせていただきます。

その期間は少し更新頻度を落とし「遅めの夏休み」を満喫させていただきますが、変わらぬご愛好と応援をよろしくお願いいたします。



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