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カンボジアのイスラム教徒とイスラム過激派組織

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最近のイスラム過激派のテロのニュースを受け、日本にいる人から「カンボジアは大丈夫?」と心配していただく機会も増えました。

確かに日本にいる人にとってカンボジアの状況はわかりにくいと思いますので、少しまとめてみたいと思います。

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カンボジアと周辺国のイスラム教徒

カンボジアでも頭にスカーフ(ヒジャブ)をまいた女性をよく見かけますし、実際にカンボジアにも多くのイスラム教徒の方がいます。

ただ実際にどれくらいいるのかを調べたことはなかったので、周辺国とあわせて人数をWikipediaで調べてみました。

国名 イスラム教徒数 総人口 比率
カンボジア 236,000人 1,513万人 1.6%
タイ 4,000,000人 6,701万人 6%
ベトナム 67,000人 8,971万人 0.1%未満
ラオス 6,770人 677万人 0.1%

※ ラオスのイスラム教徒数は総人口と比率より算出
出典:Wikipedia


カンボジアのイスラム教徒はベトナムやラオスに比べて多いものの、それでも全体の2%未満と少数派です。

ただし今回参照したWikipediaの統計は、いずれの国のデータも2000年前後に調査されたものと情報が古く、一説には現在カンボジアには総人口の約4%程度(50万人)くらいのイスラム教徒がおられるとも言われています。

それでも少数派には変わりないのですが、カンボジアでは宗教の自由がちゃんと認められているし、街中を走っていると時折モスクも見かけます。

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写真はプノンペンのモスクですが、曲線で作られたモスクの建物は個人的にデザインが好きです。

他にもイオンモールの中にはプレイルーム(礼拝施設)が用意されているなど、建前だけじゃなく、カンボジアではちゃんと宗教の自由が認められていることがうかがえます。

どこかの国では「無宗教を公言しただけ」で、下手をすれば逮捕されることもあるとききました。

そういった国があることを考えると、カンボジアが宗教の自由を認めてくれる国で本当に良かったなと思います。

 

イスラム教徒 ≠ イスラム過激派組織

僕は宗教に限らず、自分の「自由を守る権利」を大切にしています。

自分の自由を守るということは、同時に相手の自由も認めなくてはなりません。

そうで無いと単なるジャイアンですからね。

そんな僕にとって気になるのが、最近のイスラム過激派組織によるテロに対する報道のあり方です。

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Googleで「イスラム」とニュースを検索すると、今はやはりテロ関連の記事が多くヒットします。それは仕方が無いとして、そのタイトルを見ていると「イスラム国」と「だけ」表記されているのです。

確かに間違ってはいないものの、大いに違和感が残る表現です。

これじゃまるでイスラム教徒がテロをガンガン起こしている印象になってしまいますが、現在テロを起こしているのはイスラム教徒の「極一部」の過激派組織によるものです。

ここ、大いに違いがありますよね。

だって「日本人」と「過激派日本人」じゃ、印象がまったく違いますから!

それにもし、これがキリスト教徒の反抗であったならば、絶対に「キリスト教 過激派」なんて表現はされないでしょう。

それがイスラム教 過激派の犯行となると、過激派の文字すら抜け落ち「イスラム国」と表現されてしまう。

そういった扱いからも、イスラム教徒が今も冷遇を受け続けている現状が見え隠れしていますよね。

ちなみにイスラム教はかなり厳格な宗教で、当然ながら殺人は認められていません。

だから今回のテロに対しても、大多数の真っ当なイスラム教徒の皆さんはきっと心を痛めておられることだと思います。

日本人でも真っ当な人もいれば、悪いやつもいる。

ただそれだけのことなのに、イスラム教全体を悪にとらえてしまいそう今の報道のあり方には大いに疑問が残ります。

 

カンボジアに住むイスラム教徒と過激派組織

僕も多く関わりがあるわけではありませんが、一度だけカンボジア人の紹介でイスラム教徒の方々とお食事をしたことがあります。

少なくともその時の印象でいえば、皆さんとても紳士で穏やかな方でした。

ちなみにカンボジアではちょいちょい労使関連などでデモがありますが、今までイスラム教徒によるデモの話は聞いたことがないですし、ましてやテロなんてまったく耳にしません。

ちなみにWikipediaでイスラム教徒の人口を調べたついでに、イスラム過激派についても見てみました。

以下がその主な組織と活動エリアです。

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出典:Wikipedia イスラーム過激派


予想外に「テロ組織」と認定されている組織の数の多さにビックリしましたが、主な活動地域にカンボジアは入っていませんでした。

 

結論は出ないが、まとめてみる

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今回の記事で言いたかったことは『イスラム教徒 = イスラム過激派組織では無い』ということと、多数の方から「カンボジアではテロ大丈夫?」とご心配の声をいただきましたので『大丈夫ですよ』と言いたかったことの2つです。

ただ記事を書くにあたり、調べたり考えたりすればするほど(カンボジアに限らず)今や世界中のどこでテロが起きても不思議でないような気もしてきます。

僕がよくご紹介する『虎ノ門ニュース』のコメンテーター武田邦彦さんは、同番組で「テロを無くすには欧米諸国が差別や迫害をやめることだ」とおっしゃっていました。

第二次世界大戦の前に日本が欧米諸国から迫害を受け、敗戦覚悟で開戦に踏み切らざるを得なかったのと同様「今のイスラム諸国は追いつめられて自分たちの権利を主張しているだけだ」というのです。

確かに大航海時代に欧米諸国が植民地化してその土地や人から財産を奪ったことに始まり、その後も自分たちの都合で勝手に国を作ったり頭首をさばいたり、現在でも空爆などの無差別攻撃を繰り返していることを考えれば、一理も二里もある主張です。

実際にイスラム過激派組織がテロで殺した人数より、欧米諸国による空爆で亡くなった方の方が遥かに多いですからね。


その反面、イギリスのEU離脱で話題となっている移民問題で、現地の方が移民の方々に「職や権利を奪われた!」と感じる感覚も十分に理解ができます。

とあるニュースでイギリスの女性がインタビューを受け、「ある日自分のアパートにイスラム教徒の集団が引越してきて、いつの間にか共同スペースを礼拝堂として占拠し、日に何度も礼拝をしているのが我慢できない!」とコメントしていました。

う〜ん…、ちょっとその気持ち、わかる気がします。

先ほどは偉そうに「自分の自由を守るということは、同時に相手の自由も認めなくてはなりません。」なんて書きましたが、実際には多種多様な価値観が入り交じる世界で、それを実践するにはとても努力がいるんでしょうね。

ひとつひとつの意見は十分に理解ができるけれど、それをまとめてどうすれば良いかとなると本当に難しい問題です。



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